「エレキギターの種類がたくさんありすぎて分からない…」
「初心者向けにエレキギターの選び方が知りたい!」
このような悩みに答えていきます。
今回は、「エレキギターの種類について」を初心者に向けて徹底的に解説していきます。
ギター初心者だと、エレキギターの種類は2〜3種類ぐらいしかないと思われがちですが、大まかには”14種類”ほどに分かれており、形や特徴も同じに見えてそれぞれ若干異なります。
そのため、初めての1本目を決めるために、どのようなエレキギターがあるのかを今日ではっきりさせましょう。
- 本記事の内容
- エレキギターとは
- エレキギターの種類【構造編】
- エレキギターの種類【モデル編】
- 初心者がエレキギターを選ぶときのよくある質問
そこで、本記事では、エレキギターの種類も徹底的にご紹介しつつ、初心者に向けたエレキギターの選び方についても詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読むと、「エレキギターの種類」が理解できて”脱エレキギター初心者”になれますよ!
エレキギターとは
まずは、「エレキギターがどういうものか」について、簡単に理解しておきましょう。
エレキギターとは
木製のボディの上にピックアップなどの部品が搭載され、鉄製の弦が張られています。
そのまま弾くと音は小さいですが、機械を用いて電気的に音を増幅させる楽器です。
ボディは金属やプラスチックに見えたり、カラフルな色に塗られていることもありますので、木製ではないと考える人もいるかもしれませんが、エレキギターも他のギターと同じく、基本的には木材で製造されます。 使用する材料によってボディの音色も変わるのです。
そのため、
- アコースティックギター
- ベース
などと、エレキギターはかなり近い特徴を持っていますが、別の楽器と認識しておきましょう。
エレキギターの種類【構造編】
まず、構造面で違いを持つエレキギターには、以下の3種類に分けられます。
- ソリッドギター
- フルアコースティック・ギター(通称:フルアコ)
- セミアコースティック・ギター(通称:セミアコ)
それぞれ詳しくみていきます。
①ソリッドギター
ソリッドギターは、エレキギターの中で最も一般的とされる構造を持つギターです。
例えば、
ギブソン(Gibson)社の
- レスポールモデル
- フライングVモデル
- SGモデル
- ファイヤーバードモデル
フェンダー(Fender)社の
- ストラトキャスターモデル
- ジャガーモデル
- テレキャスモデル
- ムスタングモデル
などが該当します。
また、ボディには、木材の単板または合板(複数の木材を貼り合わせたもの)から作られ、中に空洞がなく完全に詰まった構造であり、ボディ自体が比較的薄いという特徴もあります。
そのため、Fホールが存在し内部に空洞(共鳴部)があるもの(フルアコ・セミアコ)以外は「ソリッドギター」と認識してOKです。
ただし、Fホールが模擬的であることや、Fホールがなくても内部に空洞があるギターがまれに存在するため、注意が必要です。
②フルアコースティック・ギター(通称:フルアコ)
フルアコースティック・ギター(通称:フルアコ)は、アコースティックギターに類似した構造を持つタイプのギターで、ギター内部のほとんどが空洞(ホロウ構造)となっています。
そのため、「アコースティックギターにエレキ弦を張り、ピックアップが装着されたギター」とイメージしてOKです。
また、先ほどご紹介したソリッドギターと比較すると
- ボディに厚みがある
- 柔らかく響く・豊かな和音や倍音になる
- アンプなしでも音量・響きが大きい
といった違いがあります。
③セミアコースティック・ギター(通称:セミアコ)
セミアコースティック・ギター(通称:セミアコ)は、フルアコとソリッドギター両方の良い特徴・要素を取り入れたギターです。
中は空洞で甘いサウンドを演出できる一方で、ハウリングのリスクを低く抑えつつ、ソリッドギターのような感覚で演奏することができるので、「太さ」「力強さ」「エッジ」といった新たな魅力のサウンドが生まれます。
そのため、セミアコは、ロックやブルースなどのジャンルのミュージシャンに支持されています。
エレキギターの種類【モデル編】
続いて、エレキギターの定番モデルと、その特徴についてご紹介していきます。
以下の通りです。
- ストラトキャスターモデル
- レスポールモデル
- テレキャスターモデル
- ファイヤーバードモデル
- ジャズマスターモデル
- ジャガーモデル
- エクスプローラモデル
- フライングV(Vシェイプ)モデル
- ムスタングモデル
- SGモデル
- PRSモデル
- ソロイスト・ディンキー(スーパーストラト)モデル
- ヘッドレスモデル
- 多弦モデル(7弦以上)
1.ストラトキャスターモデル
ストラトキャスターは、”スリムなダブルカットアウトのボディ形状”を特徴とした見た目のエレキギターです。
ボディ素材には
- アルダー材
- アッシュ材
などの木材が使われ、音色もそれぞれ変わります。
ネックは薄くて扱いやすい上に、
- ローズウッド指板
- メイプル指板
が使われ、異なる質感を提供しています。
ストラトキャスターの最も特徴的な要素は「3つのシングルコイルピックアップ」です。
これによって、シンプルながらもクリアで明瞭な音を生み出し、特にクリーントーンやポップな音楽ジャンルで優れたパフォーマンスを発揮します。
また、「5ポジションセレクタースイッチ」によって、各ピックアップを単体または組み合わせて使用することで、多彩なサウンドバリエーションが楽しめます。
さらに、ストラトキャスターは幅広い音楽ジャンルで活躍します。
- ロック
- ブルース
- ポップ
- ジャズ
など、異なるスタイルにも適応できるため、自分の好みに合った音楽を演奏する際に、柔軟に対応できる点が魅力的です。
ストラトキャスターはエレキギター初心者にかなりオススメのモデルです!
もっとストラトキャスターについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
2.レスポールモデル
レスポールは、1952年にギブソン社によって開発されたのが始まりで、ギタリストのレス・ポールから由来しています。
レスポールの特徴は以下の通りです。
- 豊かな音色
- 重量感のあるボディ
- 2つのハムバッキングピックアップ
- ネック形状
- 初心者向けのシンプルな操作性
①豊かな音色
レスポールは、マホガニー(Mahogany)という木材のボディとトップによって、暖かく豊かな音色を生み出すことができるので、ジャズ系からロック系まで幅広い音楽スタイルに対応できます。
②重量感のあるボディ
レスポールは比較的重いボディを持っており、その重量感が特有のサスティン(音の持続)を生み出す要因となっていて、長く響く音を楽しむことができます。
③2つのハムバッキングピックアップ
レスポールは通常、2つのハムバッキングピックアップを搭載しています。
そのハムバッキングピックアップは、ノイズを抑えながらパワフルなサウンドを実現するため、
- ロック
- メタル
などのジャンルで特に重宝されます。
④ネック形状
レスポールのネックは比較的太めで、シングルカットアウェイの形状が握りやすく、初心者でも弾きやすいギターとなっています。
⑤初心者向けのシンプルな操作性
レスポールのコントロールは比較的シンプルで分かりやすく、一般的にはボリュームとトーンのノブ・セレクタースイッチを備えており、初心者でも扱いやすいです。
レスポールも初心者にも人気のモデルですよ!
3.テレキャスターモデル
テレキャスターは、ギター愛好家やミュージシャンにとって非常に人気の高いモデルの一つです。
テレキャスターの特徴は以下の通りです。
- 使いやすくシンプルなデザイン
- トーンの多様性
- 長い歴史とアイコン性
- 幅広い価格帯
①使いやすくシンプルなデザイン
テレキャスターはそのシンプルな外見で知られており、ボディ形状もシングルカッタウェイなため、軽量で取り回しやすいことから、ギター初心者にも向いているギターです。
カッタウェイとは?
ギターのネックとボディが繋がる部分、つまり人間の身体で言う肩のような部分がくり抜かれているデザインです
②トーンの多様性
テレキャスターは2つのシングルコイルピックアップを搭載しており、明瞭でシャープなトーンを生み出します。
これにより、クリーンなサウンドからディストーションまで、幅広い音楽ジャンルに対応することもできます。
③長い歴史とアイコン性
フェンダー(Fender)社から始まったテレキャスターは1950年代から存在し、
- ロック
- カントリー
- ブルース
などのジャンルで、国内外問わず多くの有名アーティストによって愛用されてきました。
例えば、
- ジミー・ペイジ(Jimmy Page)
- スティーヴ・クロッパー(Steve Cropper)
- 布袋寅泰
- 野田洋次郎
そのため、テレキャスターは”アイコン的な存在”であり、音楽の歴史に名を刻んでいます。
④幅広い価格帯
テレキャスターは手頃な価格帯〜上質モデルまで提供されており、あなたの予算に合わせて手に取ることができるので、初心者のみならず上級者まで多くの人々に愛されているのも理由の一つです。
4.ファイヤーバードモデル
ファイヤーバードは、特有のデザインとサウンドで知られる人気のモデルです。
ファイヤーバードの特徴は以下の通りです。
- 特異なデザイン
- ボディの材質
- ミニサイズハムバッカーピックアップ(通称:ミニハム)
- ウエイトが軽い
- ビックネームも使用
①特異なデザイン
ファイヤーバードは、その名前の通り、「炎のようなフォルムをイメージした特異なデザイン」が特徴です。
また、独特のダブルカッタウェイ形状と、長いボディが存在感を放ち、他のギターとは一線を画します。
②ボディの材質
一般的に、ファイヤーバードのボディは「マホガニーの木材」で作られており、ウォームで豊かなトーンを持っています。
また、スルーネックには
- 9プライにわたるマホガニー
- ウォルナット
からなる伝統的な構造を採用しています。
③ミニサイズハムバッカーピックアップ(通称:ミニハム)
基本的にファイヤーバードは、「ミニサイズハムバッカーピックアップ(ミニハム)」を搭載しています。
これらのピックアップにより、ファイヤーバードならではの”キレのあるクリアなサウンド”になります。
④ウエイトが軽い
ファイヤーバードは、大判のボディですが厚みは薄めなため、意外にも「3.523kg」と比較的軽量な部類にあたります。
⑤ビックネームも使用
数々のレジェンド級ビックネームもファイヤーバードを愛していました。
- エリック・クラプトン
- ジョニー・ウィンター
- スティーブン・スティルス
- ブライアン・ジョーンズ
- アレン・コリンズ
初心者向きのエレキギターとは言い難いですが、見た目がなんと言っても独特でかっこいいですよね!
5.ジャズマスターモデル
ジャズマスターは、フェンダー社が1958年に発売したエレキギターで、ジャズギター向けに開発されたことから、甘くメロウなサウンドが特徴です。
しかし、当時はジャズギタリストに受け入れられず、生産中止に追い込まれました。
その後、1980年代に再び発売されると、
- ロック
- ブルース
- ポップス
など、多ジャンルのギタリストに愛されるようになり、今ではエレキギターの定番モデルのひとつとして、多くのギタリストに親しまれています。
ジャズマスターの特徴は、以下のとおりです。
- 左右非対称のボディデザイン
- シングルコイルピックアップ
- フローティングトレモロ
①左右非対称のボディデザイン
ジャズマスターは、左右非対称のオフセットボディが特徴です。
このデザインは、ジャズギタリストが座って弾きやすいように考慮されています。
また、重量バランスがよく、ストラップをつけて構えた場合にもネックが下がりにくいため、演奏しやすいのがメリットです。
②シングルコイルピックアップ
ジャズマスターには、シングルコイルピックアップが2基搭載されています。
シングルコイルピックアップは、明るく歯切れの良いサウンドが特徴です。
ジャズマスターの
- フロントピックアップ
→甘くメロウなサウンド - リアピックアップ
→荒々しくパワフルなサウンド
をそれぞれ出力します。
③フローティングトレモロ
ジャズマスターには、「フローティングトレモロ」と呼ばれるビブラートユニットが搭載されています。
これによって、音程を上下させるだけでなく、音色を変化させることもできますが、弦のテンションが変化しやすいため、使いこなすにはコツが必要です。
初心者にはフローティングトレモロは扱いにくいので、初心者向きのエレキギターとは言い難いですね…
6.ジャガーモデル
ジャガーは、ジャズマスターをベースに開発されたモデルで、1954年にフェンダー社によって発売されたエレキギターです。
ジャガーの特徴は、以下のとおりです。
- シャープでエッジの効いたサウンド
- 多彩な音作りが可能なコントロール
- 個性的なボディシェイプ
- ジャガーを代表するプレイヤー
①シャープでエッジの効いたサウンド
ジャガーのピックアップは、「ヨーク」と呼ばれるギザギザの金属が搭載されており、磁力を強化することでアタック感と高域を強調したサウンドになっています。
また、ショートスケール(635mm)を採用することで、弦のテンションが低くなり、よりシャープでエッジの効いたサウンドになります。
②多彩な音作りが可能なコントロール
ジャガーには、
- ピックアップセレクター
- ローカットスイッチ
- トーンコントロール
- ボリュームコントロール
など、多彩なコントロールが搭載されています。
このため、さまざまな音作りが可能で、
- ロック
- ポップス
- ジャズ
など、さまざまなジャンルで活躍できます。
③個性的なボディシェイプ
ジャガーのボディシェイプは、ジャズマスターと同様に「オフセットシェイプ」を採用しています。
これは、左右非対称のデザインで、右肘の当たる部分にコンター加工が施されているため、立って座ってどちらでも演奏しやすいのが特徴です。
④ジャガーを代表するプレイヤー
ジャガーを代表するプレイヤーとしては、
- ザ・ビートルズのジョージ・ハリスン
- ザ・フーのピート・タウンゼント
- ザ・クラッシュのジョー・ストラマー
などが挙げられます。
ジャズマスターと同様に、ジャガーも中級者以上向けのギターです。
7.エクスプローラモデル
エクスプローラは、ギブソン社が1958年に発売したエレキギターで、当時はフューチュラ(Futura)という名前で販売されていました。
エクスプローラの特徴は、以下の3つです。
- 独特なボディ形状
- パワフルな音色
- ハードロックやヘヴィメタルに適したギター
①独特なボディ形状
エクスプローラのボディは、レスポールやSGなどのギターに比べて大きく、ヘッドも大きくて長い形状をしています。また、ボディトップはフラットではなく、少しカーブが付いています。
このボディ形状は、エクスプローラが発表された当時、とても斬新で未来的なデザインとして注目を集めました。
現在でも、その独特なルックスは多くのギタリストの心を魅了し続けています。
②パワフルな音色
エクスプローラの音色は、パワフルかつ重厚です。
ボディが大きく、ネックも太いため、低音域が豊かで、明るく抜けの良い音が特徴です。
また、ハムバッカーピックアップを搭載しているため、歪ませても音が潰れず、迫力のあるサウンドを奏でることができます。
③ハードロックやヘヴィメタルに適したギター
エクスプローラは、パワフルな音色と独特なボディ形状から、ハードロックやヘヴィメタルなどのジャンルに適したギターとして人気があります。
そのため、
- ディープ・パープルのリッチー・ブラックモア
- ジューダス・プリーストのキーフ・ハート
などは、エクスプローラを代表するギタリストとしても有名です。
初心者の方にとっては難易度が高いですが、ギター上級者を目指す方や、ハードロックやヘヴィメタルなどのジャンルを好む方にはおすすめしたいギターです!
8.フライングV(Vシェイプ)モデル
フライングVは、1958年にギブソン社から発売された、V字形のボディが特徴的なギターです。
ロックやメタルなどのジャンルで多くのミュージシャンに愛用されており、その斬新なデザインと迫力のあるサウンドで、世界中のギターファンを魅了してきました。
フライングVの3つの特徴は、以下の通りです。
- 斬新なデザイン
- パワフルなサウンド
- 弾きやすさ
①斬新なデザイン
フライングVの最大の特徴は、その斬新なデザインです。
V字形のボディは、従来のギターの常識を覆すものであり、当時は「未来からやってきたギター」と称されたほどでした。
そのユニークなデザインは、多くのミュージシャンの個性を際立たせ、ステージ上でひときわ存在感を放ちます。
②パワフルなサウンド
フライングVのボディは、ホロウボディやセミホロウボディのギターに比べて、ボディの厚みが薄く、重量も軽量です。
そのため、弦の振動がボディ全体に伝わりやすく、パワフルで明るいサウンドを生み出せるので、
- ロック
- メタル
などのジャンルで、アグレッシブな演奏に適したサウンドと言えるでしょう。
③弾きやすさ
フライングVのネックは、レスポールモデルやSGモデルなどのギターに比べて、薄く、長めになっており、コード弾きやソロプレイがしやすいのが特徴です。
ただし、ボディの形状が独特であるため、座って弾く際には、ポジションによってはストラップを調整する必要がある点に注意が必要です。
初めてのギターにはオススメしませんが、ロックやメタルが好きなら、2本目でチャレンジしたいギターの一つです!
9.ムスタングモデル
エレキギターの「ムスタング」は、1964年にフェンダー社から発売されたエレクトリック・ギターです。
元々は、ポップスやフォークなどのジャンルに適した、初心者向けのモデルとして開発されましたが、1990年代のグランジブーム以降、ロックやパンクなどのジャンルで人気を博し、現在では幅広いジャンルで活躍しています。
ムスタングの特徴は、大きく分けて以下の3つです。
- 小さめのボディとショートスケールネック
- 独特のビブラートユニット
- 多彩なサウンド
①小さめのボディとショートスケールネック
ムスタングのボディは、フェンダーの定番モデルであるストラトキャスターやテレキャスターの半分ほどの大きさです。
そのため、小柄な人や女性にも持ちやすく、重量も軽いので、長時間の演奏でも疲れにくいです。
また、ネックのスケール(弦長)は、通常の25.5インチよりも短い24インチなため、弦を押さえやすく、初心者でも比較的簡単に弾きこなすことができます。
②独特のビブラートユニット
ムスタングのブリッジには、独特のビブラートユニット「ラチェット式ビブラート」が搭載されています。
このユニットは、ブリッジを上げ下げすることで音程を変化させるビブラートユニットですが、ブリッジが一定位置にロックされるため、音程を変化させたままキープすることができます。
③多彩なサウンド
ムスタングは、明るく歯切れの良いサウンドが特徴のシングルコイルピックアップを2つ搭載しています。
そのため、
- ポップスやフォークなどのジャンル
→クリーンで弾いても、歪ませても、幅広いサウンドを奏でられる - ロックやパンクなどのジャンル
→歪ませることで、よりエッジの効いたサウンドを演出できる
のように、使いこなすとジャンルごとの違った演奏スタイルを作れます。
他のエレキギターと比べると扱いやすいので、初心者向きのエレキギターといえます!
10.SGモデル
レスポールの後継機種として開発されたSGは、ギブソン社が1961年に発売したモデルで、レスポールに似たボディ形状とサウンドを持ちながら、より軽量で取り回しやすいのが特徴のギターです。
SGの3つの特徴は、以下のとおりです。
- 軽量で取り回しやすい
- 中音域が太く、ロックとの相性が良い
- 左右対称のダブルカッタウェイ
①軽量で取り回しやすい
SGは、レスポールよりもボディ厚が薄く、重量も軽量です。そのため、長時間の演奏でも疲れにくく、ステージでのパフォーマンスにも最適です。
②中音域が太く、ロックとの相性が良い
SGは、中音域が太く、力強いサウンドが特徴です。そのため、ロックやブルースなど、パワフルなサウンドを必要とするジャンルに最適です。
そのため、ロックを代表する世界的に有名なギタリストの
- AC/DCのアンガス・ヤング
- エリック・クラプトン
- ジミー・ペイジ
らも使用していることが知られています。
③左右対称のダブルカッタウェイ
SGのボディは、左右対称のダブルカッタウェイを採用しています。そのため、ハイポジションの演奏が容易で、幅広い音域を表現することができます。
軽量で、幅広いジャンルにも対応できるサウンドのSGは比較的弾きやすいモデルなため、初心者向きのギターですよ〜!
11.PRSモデル
PRS(総称:Paul Reed Smith Guitars)は、ポール・リード・スミスが1985年にアメリカのミネソタ州で創業したギターメーカーです。
現在では、ギブソンやフェンダーと並ぶ、世界三大ギターメーカーのひとつとして知られています。
PRSのギターの特徴は、大きく分けて以下の3つです。
- 優れたサウンド
- 優れた演奏性
- 美しいデザイン
①優れたサウンド
PRSのギターは、ハムバッカーとシングルコイルの両方のピックアップを搭載しており、幅広い音作りが可能です。
ハムバッカーの力強いサウンドと、シングルコイルの明るいサウンドをバランスよく組み合わせることで、クリーンから歪みまで、さまざまなジャンルの音楽に対応できるサウンドを実現しています。
②優れた演奏性
PRSのギターのネックシェイプは、幅広で薄めに設計されています。
そのため、手が小さい人でも握りやすく、ハイポジションまでスムーズに弾きやすいです。また、ボディは軽量で取り回しが良く、アーミングの際にも安定したチューニングを保つことができます。
③美しいデザイン
PRSのギターは、ボディトップにカーヴィングと呼ばれる曲線を施したデザインが特徴的です。
この曲線は、木目の美しさを一層引き立てるだけでなく、手にフィットしやすく、弾き心地も向上させています。
また、指板には鳥を模したインレイが施されているものもあり、PRSのギターの象徴的なデザインとなっています。
PRSは、価格が比較的高めにはなりますが、あらゆる面で優れているので、初心者向きかつ長く使いたい方にオススメかと!
12.ソロイスト・ディンキー(スーパーストラト)モデル
ソロイスト・ディンキーは、1982年にジャクソン社が発売したモデルです。
スルーネック構造とディンキーシェイプのボディを採用した、ハードロックやヘヴィメタルに最適なギターです。
ソロイスト・ディンキーの特徴は、大きく分けて以下の3つあります。
- ハードロック・メタルに特化した機能性
- スタイリッシュなデザイン
- 高品質な素材とパーツ
①ハードロック/メタルに特化した機能性
ジャクソンギターは、ハードロック/メタルのギタリストのために設計されています。
スルーネック構造や24フレット仕様など、ハイポジションの演奏を容易にする機能が充実しており、テクニカルなプレイを支えます。
また、Floyd Roseトレモロシステムを採用し、豊かなサスティンと安定したチューニングを実現しています。
②スタイリッシュなデザイン
ジャクソンギターは、鋭角的なデザインが特徴です。
これは、ジャクソンギターの創業者であるカール・オルソンが、自身のデザインしたギターで、ハードロック/メタルの音楽シーンに革命を起こしたいという思いから生まれました。
現在では、ジャクソンギターの象徴的なデザインとして、多くのギタリストに愛されています。
③高品質な素材とパーツ
ジャクソンギターは、高品質な木材やパーツを使用しています。アルダーボディやメイプルネック、エボニー指板など、ハイエンドギターにふさわしい素材を採用することで、豊かなサウンドと高い耐久性を実現しています。
また、Seymour DuncanピックアップやFloyd Roseトレモロシステムなどの、世界有数のメーカーが提供するパーツを搭載することで、高い演奏性とサウンドを実現しています。
初心者の方にとって使いこなすのはややハードといえますが、ハードロックやヘヴィメタルのジャンルに特化したギターなので魅力的ですよね…!
13.ヘッドレスモデル
ヘッドレスモデルのエレキギターとは、そのまま「ヘッドが無いギター」のことで、1970年代にドイツのエンジニア、ハインツ・ストリンガーが考案しました。
ヘッドレスギターの代表的なメーカーとしては、
- ドイツのSteinberger(スタインバーガー)
- スウェーデンのStrandberg(ストランドバーグ)
などが挙げられ、近頃では、日本メーカーからもヘッドレスギターのラインナップが拡大しています。
ヘッドレスギターの特徴は、大きく分けて以下の3つです。
- チューニングが安定しやすい
- コンパクトで軽量
- 独特な音色
①チューニングが安定しやすい
その理由として、比較すると
- 通常のエレキギター
→ヘッドのペグに弦を巻きつけてチューニング - ヘッドレスギター
→ヘッドの代わりにボディの側面にチューナーを搭載
なため、ヘッドレスギターの方が、弦の角度が一定になり、チューニングが安定しやすいというわけです。
②コンパクトで軽量
ヘッドが無い分、ボディが小型化され、全体的に軽量化されるため、取り回しが良く、持ち運びにも便利です。
③独特な音色
ヘッドの共振がないため、クリアで抜けの良い音色が得られます。
また、弦のテンションが一定になるため、より正確な音色を奏でることができます。
かなり独特なエレキギターですが、性能は高めなので、初心者からチャレンジしてみても面白いかもしれません!
14.多弦モデル(7弦以上)
多弦とは、6弦ギターよりも多くの弦を備えたギターのことです。
一般的には7弦以上を指しますが、8弦や9弦、10弦、12弦など、さらに多くの弦を持つギターもあります。
そのため、低音弦を追加することで、6弦ギターよりも低音域が広いゆえに、重厚なサウンドを出すことができ、音の厚みや迫力もアップします。
多弦ギターの特徴は、以下の3つです。
- 低音域の広さ
- 音の厚みや迫力
- 演奏の難易度
①低音域の広さ
例えば、6弦ギターの最下弦であるEの音に対して
- 7弦ギターの最下弦は「B♭」の音
- 8弦ギターの最下弦は「D♭」の音
- 9弦ギターの最下弦は「C♭」の音
と、オクターブが下回るので、重厚なサウンドを作り出すことができます。
そのため、
- ヘヴィメタル
- ハードロック
などのジャンルで多弦ギターがよく使われます。
②音の厚みや迫力
先ほどお伝えしたように、低音弦を追加することで、音の厚みや迫力がアップします。
そのため、低音弦を使いこなせると、より多彩な表現が可能になります。
例えば、
- 低音弦をペダルエフェクトで歪ませることで、ヘヴィなサウンドを出すことができる
- 低音弦をトレモロで揺らすことで、壮大なサウンドを演出することもできる
など、幅が確実に広がります。
③演奏の難易度
弦ギターは、6弦ギターよりも当然ネック幅が広いため、弦を押さえるのが難しくなります。
また、低音弦は音量が大きいため、指弾きやピック弾きの際に、しっかりと押さえないと音が途切れてしまいます。
そのため、多弦ギターは、ある程度の演奏技術がないと使いこなすのが難しいと言えます。
難易度が高いエレキギターですが、技術がアップした頃に一度は手に取ってみるのがオススメです!
初心者がエレキギターを選ぶときのよくある質問
よくある質問①:どこでエレキギターを買うのが良いの?
オススメは
- 楽器屋さんで購入する
- 楽器屋さんのオンラインストアで購入する
です。
特にオススメなのは、楽器屋さんに足を運び、実際に気になったエレキギターに触れた方が良いです。
すると、
- 実際のサイズ感
- 実際の見た目・カラー
- 実際の音色
など、画像や動画とは違ったイメージを受け取れることもあります。
また、店員さんに質問やアドバイスももらえるので、初めてのエレキギター選びで失敗するリスクを格段に下げることができます。
しかし、「近所に楽器屋さんがなくて行けない…!」という方は、楽器屋さんの公式オンラインストアにて購入することもできます。
定番なのは、
です。
どのオンラインストアにも、上記画像のような「エレキギター初心者セット」があるので、まずはそれを選び、エレキギターを弾ける環境を作りましょう。
よくある質問②:初心者ならどれくらいの価格帯のエレキギターを選ぶべき?
エレキギターは、1万円以下の安価なものから数十万円以上の高価なものまでピンキリの価格帯となっています。
エレキギター初心者なら「1万円程度〜5万円以内」のエレキギターを選んでおけば十分でしょう。
先ほどもお伝えしたように、最初はエレキギター初心者セットのような”エレキギターを始める環境づくり”の方が大事なので、一本目から高価なエレキギターを選ぶ必要はありません。
よくある質問③:エレキギターを選ぶときのポイントは?
最低限、エレキギターを選ぶときに
- 予算
- サイズ
- 音色
はみておいた方が良いです。
とはいえ、自分が全く気に入っていないエレキギターを買って練習してもテンションが上がりませんよね。
なので、
- 好きなアーティストと同じモデル
- なんとなく見た目が気に入った
というような理由で選んでも全然OKです。
まとめ
今回は、エレキギターの種類について「構造編」と「モデル編」に分けてご紹介してきました。
これで、定番のエレキギターについてはマスターできたはずなので、種類に関しては”脱初心者”になれたのではないでしょうか。
エレキギターはまだまだ奥が深いので、楽しみながら知識を一緒に広げていきましょう。
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