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「Gretschのホワイトファルコンについてもっと知りたい!」
「Gretschのホワイトファルコンを愛用しているギタリストって誰がいる?」
このような悩みに答えていきます。
- 今日の内容
- Gretschのホワイトファルコンとは
- Gretschのホワイトファルコンの特徴
- Gretschのホワイトファルコンの代表モデル
- Gretschのホワイトファルコンを愛用する代表ギタリスト
エレキギターに興味を持ったら、「Gretschのホワイトファルコン」を一度は見たことがある人も多いのではないでしょうか。
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”世界でもっとも美しいエレキギター”と言われていますよね!
そこで、今回の記事では、ホワイトファルコンの
- 特徴
- デザイン
- サウンド
- 愛用しているアーティスト
などについて、わかりやすくご紹介していきます。
それでは、さっそく本題へ行きましょう。
目次
Gretschのホワイトファルコンとは
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1955年に発売されたフルアコースティックギターのGretsch・ホワイトファルコンは、当時のグレッチの営業担当者だったジミー・ウェブスターによって、NAMMショーで展示するためのショーピースとして製作されました。
そして、白一色のボディとゴールドパーツのゴージャスな外観から、「世界で最も美しいギター」とも称されています。
Gretschのホワイトファルコンの特徴
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デザイン
ホワイトファルコンのデザインの特徴は、以下の3つです。
- Vシェイプヘッド
- ゴールドパーツ
- ピックガード
- fホール
- アーチトップ
①Vシェイプヘッド
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ヘッドは、V字型の形状をしています。
この形状は、1950年代のグレッチのギターに採用されていたもので、当時のアメリカの高級車キャデラックをイメージしたデザインです。
②ゴールドパーツ
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ブリッジやペグなどのパーツは、ゴールドメッキが施されています。
このゴールドパーツが、ホワイトファルコンのゴージャスな雰囲気を際立たせています。
③ピックガード
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ピックガードには、グレッチのロゴとファルコンのイラストが描かれています。
このピックガードが、ホワイトファルコンの個性をより一層引き立てています。
④fホール
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ボディの両側面には、「fホール」と呼ばれる音孔があります。
fホールは、アコースティックギターにもよく見られる音孔ですが、ホワイトファルコンのfホールは、左右対称に配置されているのが特徴です。
⑤アーチトップ
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アーチトップなので、ボディの表板(トップ)が湾曲した形状を持つという特徴があります。
そのため、フラットトップ(ボディの表板が平らなギター)と比べて、より豊かなサウンドを奏でられます。
サウンド
ホワイトファルコンは、ギターのボディ内部に空洞があり、その空洞が音の響きを増幅させる構造を持つフルアコースティック構造のギターなので、サウンドには以下のような特徴があります。
- 甘く、まろやかな音
- 太く、豊かな音
- 輪郭がはっきりした音
クリーントーンで弾くと、特にその特徴がわかりやすく、コードを弾くときに、甘く、まろやかな音が響き渡ります。
そして、単音を弾くと、太く、豊かな音が響きます。
また、歪ませても輪郭がはっきりした音が鳴るため、ロックやブルースなどのジャンルでも活躍します。
サウンドに関しては、動画で実際に聞いたほうが理解しやすいので、こちらのGretsch公式YouTubeを再生してみてください。
Gretschのホワイトファルコンの代表モデル
ホワイトファルコンの代表モデルは大きく分けると3種類あります。
- G6136 White Falcon
- G6136T-59 White Falcon
- G6136T-MGC
①:G6136 White Falcon
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G6136 White Falconは、ホワイトファルコンの基本となるモデルです。
ボディはメイプルで、トップにアッシュ、バックとサイドにローズウッドを採用しています。
ピックアップは、ダイナソニック・ピックアップを2基搭載しており、暖かく太い音色が特徴です。
②:G6136T-59 White Falcon
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G6136T-59 White Falconは、ビグスビー・トレモロを搭載したモデルです。
ビグスビー・トレモロは、ギターの音程を自由に変化させることができるパーツです。
ホワイトファルコンにビグスビー・トレモロを搭載することで、より表現力豊かな演奏が可能になります。
③:G6136T-MGC
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G6136T-MGCは、イギリスのギタリスト、マイケル・ガイ・チスレットのシグネチャーモデルです。
1990年代のホワイトファルコンを参考にしており、ソリッドスプルーストップ、ラミネートメイプルバック&サイド、1959年スタイルのトレッスルブレーシング、TVジョーンズ・クラシックピックアップを採用しています。
Gretschのホワイトファルコンを愛用する代表的ギタリスト(アーティスト)
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Gretschのホワイトファルコンを愛用する代表的ギタリスト・アーティストは以下の通りです。
- マルコム・ヤング(Malcolm Young)
- ビリー・ダフィー(Billy Duffy)
- ブライアン・セッツァー(Brian Setzer)
- ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)
- チバユウスケ
- ニール・ヤング(Neil Young)
- スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)
①マルコム・ヤング(Malcolm Young)
Malcolm Young AC/DC Gretsch White Falcon pic.twitter.com/C7C4YpUm
— Claudia Flick (@lalasom) October 20, 2012
マルコム・ヤング(Malcolm Young)は、AC/DCのリズムギタリストとして知られ、その力強いギタープレイで多くのファンを魅了しました。
そんな彼が、1970年代から1980年代にかけて、ホワイトファルコンを愛用していたエピソードは、AC/DCの歴史の中で有名です。
また、AC/DCのアルバムである
- Back in Black
- Highway to Hell
などのヒット曲で、ホワイトファルコンを使用してアイコニックなギターパートを演奏しており、マルコム・ヤングのプレイスタイルとホワイトファルコンの組み合わせは、今でも多くのギタリストや音楽ファンに影響を与え、永遠に記憶されています。
②ビリー・ダフィー(Billy Duffy)
Billy Duffy and the Gretsch White Falcon. pic.twitter.com/gOHrVKULeo
— SOUTHSIDEOFSQUONK (@OfSquonk) July 31, 2023
ビリー・ダフィー(Billy Duffy)は、ザ・カルト(The Cult)のギタリストとして知られており、ホワイトファルコンは彼のトレードマークの一つでした。
特に有名なエピソードの一つとして、ザ・カルトの代表曲である「She Sells Sanctuary」の演奏時にホワイトファルコンを使用したことです。
この曲はザ・カルトのキャリアで最も有名であり、ホワイトファルコンの特徴的なサウンドが曲に大きな影響を与えています。
また、ビリー・ダフィーはホワイトファルコンをステージ上で目立つように演奏し、そのエレガントな外観とサウンドで注目を浴びました。
そのため、彼のギター・プレイとホワイトファルコンとの組み合わせは、ザ・カルトのライブパフォーマンスの一部として観客に強烈な印象を残しています。
③ブライアン・セッツァー(Brian Setzer)
White Falcon Wednesday! Must be Brian Setzer’s birthday. In a ‘92 VHS instructional vid he chronicled his background. WAY more going on there than a haircut and a Gretsch 6120! Shown here with a 1957 Gretsch 6136 “White Falcon”. 🦅🎸⚡️🔊✨ #briansetzer #straycats #gretschguitars pic.twitter.com/WxI0I14h1n
— Adam Turetzky ✨ (@turkchgo) April 10, 2019
ブライアン・セッツァー(Brian Setzer)は、ギタリストとして知られており、彼の愛用のギターの一つであるホワイトファルコンと共に、ストレイキャッツ(Stray Cats)というバンドで有名になりました。
ブライアン・セッツァーのホワイトファルコンによるエピソードとして、1980年代初頭にストレイキャッツとしてブレイクした頃です。
このバンドは、ロカビリーという音楽スタイルを取り入れたヒット曲で知られ、そのサウンドの一部としてホワイトファルコンを使用しており、その特徴的な外見とサウンドで、バンドのステージパフォーマンスに一役買いました。
その後も、ソロキャリアでホワイトファルコンを使用し続け、彼のトレードマークとなっています。
④ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)
Get a Close Look at John Frusciante’s Rare Gretsch White Falcon https://t.co/MVUlKNLwfY pic.twitter.com/rMhNd8ol62
— Guitar Player (@GuitarPlayerNow) December 1, 2022
ジョン・フルシアンテは、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)のギタリストとして2006年にバンドに復帰し、その後のツアーやアルバム制作でホワイトファルコンを使用しました。
特に、彼が再加入してからのアルバム「Stadium Arcadium」(2006年)の制作プロセスで、ホワイトファルコンを多用していました。
その理由として、そのギターのトーンやジョン・フルシアンテ自身のプレイスタイルを活かすために、ホワイトファルコンを選んだと言われています。
⑤チバユウスケ

チバユウスケは、ロックバンド「The Birthday」のボーカル兼ギタリストとして活躍しており、グレッチのギターを愛用していましたが、中でもホワイトファルコンは特にお気に入りのギターでした。
例えば、
- 2000年に発売のアルバム「THE BIRTHDAY」のジャケット写真で、ホワイトファルコンを抱えて写る
- 2002年のライブツアー「THE BIRTHDAY TOUR 2002」では、ホワイトファルコンをメインギターとして使用
- 2003年に発売のアルバム「THE BIRTHDAY 2」の収録曲「夜明けの唄」では、ホワイトファルコンの独特なサウンドが印象的なギターソロを披露
といったエピソードもあります。
⑥ニール・ヤング(Neil Young)
Neil Young plays his vintage Gretsch White Falcon during a sound check at Balboa Stadium. Photo by Henry Diltz. pic.twitter.com/0vlegLmDeN
— Classic Rock In Pics (@crockpics) February 26, 2022
ニール・ヤングは、1969年にグレッチのホワイトファルコンを入手し、以来、ライブやレコーディングで愛用してきました。
そのため、
- 1970年発表のアルバム「Harvest」のタイトル曲
- 1974年発表のアルバム「On the Beach」
- 1978年発表のアルバム「Comes a Time」のタイトル曲
などで、メインギターとしてホワイトファルコンを弾いていた時もありました。
その後も、ホワイトファルコンを「宝物」と呼び、大切に扱っており、ツアー先でもいつも持ち歩いていたというエピソードも残っています。
⑦スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)
Iconic thinlines: Stephen Stills + 1958 Gretsch White Falcon. The Cadillac of electric guitars. pic.twitter.com/FY1IefmkcJ
— True Grit (@TrueGrit_nl) June 30, 2015
スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)は、1960年代のバンド「バッファロー・スプリングフィールド」のギターとしてホワイトファルコンを愛用していました。
特に、60年代のカウンターカルチャー運動の一環として非常に重要なイベントで、多くの有名アーティストも出演する1967年に行われた「モントレー・ポップ・フェスティバル」にもホワイトファルコンを使用していたことは有名です。
Gretschのホワイトファルコンのよくある質問
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よくある質問①:ホワイトファルコンは初心者でも弾ける?
ホワイトファルコンは、ボディが大きく重いため、フェンダーやギブソンなどと比べると、初心者にとっては扱いにくい部分があります。
また、音色も比較的クセが強いため、慣れるまでは難しいと感じるかもしれません。
しかし、「ホワイトファルコンを手に入れて扱えるようになりたい!」という覚悟があれば、たとえ初心者であっても関係なく、ホワイトファルコンで練習しても良いと思います。
よくある質問②:ホワイトファルコンはどこで買える?
ホワイトファルコンは、
など、いくつかの楽器店やオンラインショップが正規取扱店として販売・購入することができます。
詳しくは、こちらのグレッチ公式サイトにてご確認ください。
また、今回のホワイトファルコンに限らず、高価なギターは購入前に実際に弾いてみることをおすすめします。
よくある質問③:ホワイトファルコンの価格は?
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グレッチ公式サイトで表示されているホワイトファルコンはどれも「50万円台〜」となっています。(2023年9月時点)
また、モデルによっても価格に差があるので、事前に正規の取り扱い店舗にて確認しておきましょう。
よくある質問④:ホワイトファルコンはメンテナンスが必要?
ホワイトファルコンは、他のギターと同様、定期的なメンテナンスが必要です。
特に、塗装が剥がれやすいため、傷や汚れが付いたらすぐに拭き取るようにしましょう。
メンテナンス用品はもちろん、他にもギターグッズで
- 必須で持っておくべきもの
- あると便利なもの
をこちらの記事で解説しています。
よくある質問⑤:ホワイトファルコンはどんなジャンルに向いている?
ホワイトファルコンは、
- ロック
- ブルース
- ジャズ
など、幅広いジャンルに使用されています。
特に、ソロギターやブルースギターでは、その独特の音色と鳴りが活かされます。
まとめ
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今回は、グレッチのホワイトファルコンについて解説してきました。
”世界一美しいエレキギター”として称されていることから外見に注目されがちですが、
- ブライアン・セッツァー
- ジョン・フルシアンテ
など、偉大なギタリスト・アーティストも愛用し惚れ込んでおり、違った視点でのホワイトファルコンの良さを再認識できたのではないでしょうか。
今回は、以上です。
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